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鴎の忘備録

エッセイとか・・・日記とか・・・・

「木曜日のフルット」

読書 日記 漫画

何年か前のこと。

 

北海道新聞の書評「今年のベスト3」のコーナーで、(記憶が曖昧なのでベスト5だったかも)、東直己氏がこの本をすすめていた。

 

木曜日のフルット石黒正数 作(秋田書店

 

一話が2ページというショートショート漫画で、主人公はフリーターの鯨井早菜・・・・と、彼女の下宿の部屋にいたりいなかったりする半野良のフルット。

その鯨井早菜(作中では鯨井先輩と呼ばれることが多い)とフルットを中心に描かれるゆる~い日常の物語である。

 

東直己氏といえば、代表作ススキノ探偵シリーズ『探偵はbarにいる』の作者として、ご存知の方も多いと思う。

東氏は、北海道新聞でのその書評に、他の普通の(漫画ではないという意味)図書と同じカテゴリーに、この「木曜日のフルット」をいれていた。

 

鯨井先輩の「フリーターであることをあせっているのに、やっぱりのんびり過ごしてしまう性格」や、半野良フルットの「ボス猫デンへの終わることなき戦い」や、カラスのマリアとの「はんぺん争奪戦」などがつらつら語られるこの漫画を、

 

「枕元に置いて、一生少しずつ読みたい」(うろ覚えなのでニュアンスです)

 

と、評した東氏。

 

東直己さんにそこまで言わしめるこの「木曜日のフルット」は、どんな作品だろう・・・・

 

そう思って、書店で手にとったのが始まりだ。

 

そして、ゆったりと更新される(なんといっても一作2ページだから)この作品を、ゆったりとそろえて5巻目になった。

 

鯨井先輩と仲間たちが住む下宿。

締切とネタに苦しむ漫画家の白井先生も、オレオレ詐欺の電話に「オレオレ詐欺でもやって稼ぎな!」と一括する大家のおばさんも、料理がおそろしく下手くそな後輩の整体師のりこも・・・

いつの間にか、旧知の友人のように思えてくる。

 

きっと、私の枕元にもずっと置きっぱなしになりそうな・・・

そんな「木曜日のフルット」なのだ。

 

 

この本を紹介してくれた東直己氏にも感謝している。